質の良い睡眠って何?
その答えは意外に簡単かもしれません。
私はこう考えます。「自身の日常生活において、睡眠に関する悩み・障害などがない」ことです。これは非常にスリムな考えで、実際にこのように、自分の睡眠に完全に満足している方は少ないかもしれません。極論に近い形といえます。しかし、具体的な悩みは、本当に人それぞれで違っていて当然で、それを全て満たす基準のようなものを作ろうと考えると、それは不可能な事であって、全ての人間に当てはまる規格の理想的な睡眠など、皆無でしょう。たとえ今後、その条件が判明するようなことがあっても、覚醒時にとる行動が、人によってバラバラなのに、寝るときに毎夜その条件を整えるための背景を作りを一貫して続けなければいけないのは、やはり、無理があります。さらに、過剰な快感を伴ったものになれば、人はそれに依存してしまうもので、今度は起きているときの生活を疎かにしてしまう恐れがあります。
すなわち、理想の睡眠とは、各自が覚醒時に、そのことが頭に残っていないくらいのごくごく普通でありふれたものがいいのではないでしょうか?

適度な睡眠時間ってどれくらい?

昔から様々なところで、成人の睡眠時間は8時間程度が良いといわれていますが、その根拠として、人間は起床してから15、6時間で自然に眠くなるようなサイクルがあって、一日24時間から16時間を引くと8時間ということになるからです。しかし、睡眠時間は年齢や生活環境や習慣によっても変わってくるので、これはあくまでも目安で、それぞれにあった適度な睡眠時間があると言えます。

良く聞く「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」ってなに?

簡単に言うと、体を休めるための眠りをレム睡眠、脳を休めるたの睡眠がノンレム睡眠で、レム睡眠時を浅い眠り、ノンレム睡眠を深い眠りと表現する事が多いです。
人間はこのレム睡眠とノンレム睡眠をおおよそ90分単位で繰り返し行い、脳と体を交互に休めながら、眠りの深度を深めていき、また、覚醒に近づけたりしているのです。ですから単純にいって、ノンレム睡眠時よりもレム睡眠時のほうがより、覚醒に近い状態にあるといわれ、このときに起きたほうが、目覚めが良く、また、深いノンレム睡眠時に、突然覚醒を促されると、金縛りのような現象に襲われる事があります。
この睡眠のサイクルを理解して、睡眠時間を設定するなどして、体や脳にとって、効果的な睡眠をとる事が、質の良い睡眠といえるでしょう。

寝具って関係あるの?

結局のところ、大半の人は、人生のうちの1/3以上は寝ているわけで、90歳まで生きたとしても30年分は寝ていた計算になります。
なんだかこうしてみると勿体ないような気がする方もいらっしゃるかもしれませんが、それほど、人間が生きていくうえで、睡眠は大切で重大なウェイトを占めているといえ、その質を高める事は、いってみれば人生の質を高めることと同じ意味になると、私は思います。ですから、そのための設備、つまり寝具選びは、やはり大切になってきます。長い時間を経て、多くの人たちがこの寝具の重要さに気付き、研究されてきた結果、今日までに、様々な優秀なものが出てきています。しかし、やはり一番は、自分に合ったものを使う事です。
それぞれ、枕一つとっても、合う合わないがありますので、自分にフィットした物を見つけ、ストレスを溜め込まず、熟睡感を得られるものを使用してください。
そうすれば、ベッドに入るのが楽しみになって、質の良い睡眠が見込める様になり、さらにその先に待ち受けている人生も有意義なものになるのではないでしょうか。